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英語の助動詞「will・would」の使い方|ネイティブが持つイメージを掴もう

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Would you pass me the salt?
イギリスでは、このフレーズをよく耳にします。出された料理を、各自がテーブルの上で最終的に味付けをするのがイギリス流。レストランやパブのテーブルの上には、塩はもちろん、胡椒やビネガーなどが備え付けてあることがほとんどだそうです。
この「塩をとっていただけますか?」というフレーズには人に何かを依頼するときに使う「Would you ~ ?」という表現が使われています。

「would」はご存知「will」の過去形。それなら「Will you ~ ?」とも言えるのでは?と思われるかもしれませんが、実はこの「would」と「will」のニュアンスは状況によってはかなり異なったものになることもあります。

では具体的に「will」と「would」の使い方をみていきましょう。

「will」の意味と使い方

「will」といえば「未来を表す」助動詞です。

「will」は元来「欲する」という「want」や「desire」に近い意味で使用されていました。
そこに「~となるだろう」という「推測」の意味「必ず~しよう」という「意志」の意味が加わり現在の用法で使用されるようになりました。

単純未来を表す「will」

推測を表す「will」は主語が2人称や3人称のときに、対象の未来を推測する形で使われ、これを「単純未来」と呼びます。

It will be fine tomorrow.
明日はきっと晴れるね。

I hope you will have a good time.
きっと楽しめるはずですよ。

ドアがノックされたとき「トムが来た!」と確定した事象ならば「It is Tom.」と言えますが、「おそらく」という推測する気持ちがあるなら「It will be Tom.」となるわけです。

意志未来を表す「will」

そしてwillには「意思未来」を表す使い方があります。
中学校などの英語教育では「will」は未来を表すと教わりますので、ただ単にこれからのことを述べるときに「I will ~」と形式的に使ってしまいがちです。

しかし本来「will 」はほぼ100%に近い確率で行われるという確実性、そして「自分はこうする!」という強い意思を表すものなのです。
つまり「I will come to your house at 7 o’clock.」と言えば、相手は確実にあなたが来ると考えますので、遅刻などはせず時間通りに訪問しなければならないでしょう。

習慣を表す「will」

さらにもう1つ「習慣」を表す「will」の用法があります。
これは前述した「予測」「意志」の意味から派生したもので文字通り「~するものだ」という主語の習慣を表し3人称の場合のみ使用されます。

「予測・意志・習慣」というこの3つが「will」の主な意味になります。
しかし実際の会話などでは3つの用法を厳密に分類することは難しく、和訳する際にどの用法で解釈するかはっきりしないことも多々あります。

そういった場合は細かな用法にとらわれるよりも「確実性」「強い意志」というような「will」のコアイメージをつかむことで理解がしやすくなります。

「would」の意味と使い方

「would」は文法的な観点で説明すると「will」の過去形ということになります。
従属節や間接話法における時制を調整させるために使用されます。

つまり過去に起こった出来事ですが、その時点から見れば未来のことについて言及しているような場合などに「would」を使用します。

例えば

He said, “I will do my best.”

という文章は

He said that he would do his best.

と言い換えられます。

「will」の過去形ですから、同様に過去における「意思」を表現することもできます。「He would not help me.」は「彼はどうしても私を手伝おうとしなかった」という強い意味合いが含まれます。

過去の習慣を表すときにも「would」が使われます。

He would often play soccer when he was a child.
彼は子供の頃よくサッカーをしたものだ。

「would」はまた「仮定法」でも使われます。
「If I were you, I would ~」という表現は、誰かに何かをアドバイスするときによく耳にします。

この if 節を省略して、1人称の主語を使い「I would ~」とだけ言うこともできます。「もしも可能ならば」「もしも私だったら」という言外の意味を含んだものとなり、婉曲的な表現方法となります。

たとえば「I wouldn’t say that.」は「そうは言わないよ(私があなただったら)」という具合です。やわらかい言い方になりますので丁寧な印象を与えます

Would you? それとも Will you?

冒頭で紹介した「Would you pass me the salt ?」を見てみましょう。

「Would you ~ ?」の「would」は仮定法に由来しますので婉曲的な言い回しとなります。
人に何かを依頼するときに使うと、直接的な表現よりも丁寧に聞こえる言い方です。

それでは「would」の現在形である「will」を使って「Will you pass me the salt ?」と言ったらどうなるでしょう。

「Will you ~ ?」 も同様に依頼を表すような感じがしますが、「will」は「意思」を意味します。
つまり、相手の意思を聞いていることになり「あなたは塩をとってくれる意思がありますか?」「当然ありますよね」「それならとりなさい」という意味を少なからず含んでしまうのです。

「Will you ~ ?」 は相手が「No」と言わないだろうという前提のもとに使う表現で、指示や軽い命令に近い意味合いになってしまうのです。
初対面の人や親しくない人には「Will you ~ ? 」ではなく、「Would you ~ ?」 を使うように心がけてみてください。

まとめ

「will」と「would」は似ているようで違いも多い助動詞です。

「would」を単に「will」の過去形と理解したのでは困る状況も多々あります。

英語を学習していく上では単語と意味を紐付けて覚えるというだけではなく、ネイティブの人々がその単語に対して持っている「コアイメージ」を理解することが大切です。

「will」のコアイメージは「確実性」や「強い意志」で未来を表します。

「would」は「will」の過去形としての用法だけではなく「可能性の低さ」や「婉曲的」なイメージを持っています。

断定的な言い方をする時には「will」、遠回しな言い方をする時には「would」というように、コミュニケーションを円滑に行うためにも「will」と「would」を適切に使い分けて行けるようにしたいですね。

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