英語「such」の使い方|「such」の3用法を覚えればバッチリ!
日常会話でよく耳にする言葉なのに、なかなか使い方が難しい「such」。
その難しさの理由は、この「such」が様々な用法で使うことができる言葉だからです。
つまり使いこなすことができれば会話の幅が広がる言葉の一つです。
今日はそんな「such」の3つの基本用法を、しっかりと覚えていきましょう。
基本用法1 代名詞として使う「such」
「such」前述のものを二度繰り返して言うことを避けるための「代名詞」として使うことができます。
まずは例文をいくつか見てみましょう。
He is the president of the company. But He doesn't like to be treated as such.
彼はその会社の社長です。しかしそのように扱われるのが好きではありません。
この例文に出てきた「such」は、「会社の社長」という前述の言葉を指しています。
「as」とセットで「そのように」という意味で使われるのは代名詞として使われる「such」の代表的な形ですので、「as such」とセットで覚えておくと便利です。
このように「such」は単体で代名詞として使用することができます。
しかし会話の中では「such + 名詞」で「そんな~」というように使われることの方が多いでしょう。
これは「such」が形容詞として働き、後に名詞を伴って代名詞のような意味で使われます。
A)I said to him that I didn't want to see him anymore...
彼にもう会いたくないと言ったの…
B)Why did you say such a thing!?
なんでそんなこと言ったの!?
B)の発言の中に出てくる「such」は、A)の会話内にある「もう会いたくない」という彼に伝えた言葉の内容を指し、後に続く「a thing」を伴って「そんなこと」という意味になっています。
同じように「そんな~」という形容詞として名詞を伴って代名詞的に使用される「such」をいくつか見てみましょう。
I can't bear such grief.
そんな悲しみ耐えられない。
I don't need such a help.
そんな助けは要らない。
Please call me in such cases.
そういう場合は電話してください。
どの「such」も、この言葉の前に話されていた内容を受ける「そんな」「そういう」という意味をもち、直後の名詞とともに代名詞となっています。
「such」の後には可算名詞も不可算名詞も置くことができます。
「such a ~」という形で覚えてしまうと、不可算名詞のものや複数の物について述べたいときに混乱しますので、「such + 名詞」と覚えて、名詞は適切な形で「such」の後につけるようにしましょう。
また、「a such 名詞」という語順が思い浮かべる方もいるかと思いますが、「such + a +名詞」が正しい語順ですので注意しましょう。
さらにもう一つ、次のような使い方もできますので、余裕があれば覚えてみてください。
for such and such reasons
こうこうこういうわけで
at such and such points
こうこうこういうところが
会話の中で既に相手に伝えた内容を、誰かに話した会話文の中に織り込みたいときなどに使う表現方法です。こんな使い方ができるようになると会話も豊かになりますね。
基本用法2 例を出すときに使う「such」
「such」は、会話の中で「例」を出すときにも使うことができます。
例文を見てみましょう。
I like watching sports such as baseball.
私はスポーツ観戦がすきです、例えば野球とか。
Have you ever tried to eat Japanese foods such as Sushi, Tempra, and Soba.
日本食を食べてみたことがありますか?例えば、寿司とか天ぷらとか蕎麦とか。
このように例を出すときの「such」は「such as」の形で使われます。
前章で紹介した「as such(そのように)」とは形は似ていても意味は異なりますので注意しましょう。
2つ目の例文のように「such as...」の後にいくつもの例を出す場合は、最後の例の前に「and」をつけます。
日本語の感覚だと「or」が正しい接続詞のように思われますが、「and」を使うほうが自然です。
こんな使い方もできます。もう一つ例文を見てみましょう。
A:I don't like sour tasting foods...
私酸っぱい食べ物が嫌いなんだ…
B:Such as?
例えば?
このように相手に具体例を聞くときには、「such as?」と語尾を上げて尋ねるといいでしょう。
基本用法3 強調表現に使う「such」
最後に強調表現に使う「such」を見てみましょう。
強調の「such」には形容詞を強める用法と名詞を強める用法があります。
形容詞を強調する「such」
形容詞を強める用法では名詞を伴う形容詞、つまり限定用法の形容詞を強調する働きがあります。
It's such a wonderful day!!
とっても素晴らしい日だ!!
We had such a good time.
私たちはとても素晴らしい時間を過ごした
「such」が名詞を伴う形容詞を強調する場合、「such + (a/an) + 形容詞 + 名詞」という形をとります。
この形では「such」は「very」や「so」のように「とても」という意味になります。
また、この場合の「such」は文法上少し特殊なケースだと言えます。
というのも形容詞を強調しているので副詞だと感じられますが、分類としては形容詞ということになっているからです。
文法問題などでよく見るこの構文も「such」の強調用法の1つと言えます。
It was such a terrible weather that we couldn't go out.
とてもひどい天気だったので、私たちは外出できなかった。
名詞を強調する「such」
それでは次に名詞を強める「such」の例文を見てみましょう。
He is such a liar!!
彼はひどい嘘つきだ!
She always gives me such pleasure.
彼女はいつも素晴らしい喜びを与えてくれる
この「such」は、「very good, great, very bad, terrible」といった意味を含み、後に続く名詞を強調します。
後に続く名詞がいい意味をもつものであれば「素晴らしい~」、悪い意味を持つものであれば「ひどい~」という意味になります。
この用法でも、「such」の後には可算名詞も不可算名詞も置くことができます。
また単数の可算名詞を置く場合は、「such a ~」という語順に注意してください。
この強調の「such」は「「such + 名詞」」という形だけを見ると「そんな~」という用法と同じですから、その意味の解釈は文脈から判断する必要があります。
まとめ
今回は「such」の3つの用法について解説しました。
「such」は名詞を伴って「such 名詞」の形で「そんな~」というように代名詞的な句を形成することもできます。
名詞が単数の場合「such a 名詞」という語順に注意しましょう
また、「such」は単体で「そんなもの(事)」という代名詞として使うことができますが、基本的に「as such」という慣用句として登場します。
何か例を出すときには「such as A, B, and C」というような形で「such」を使用します。
「例えば?」と例を出してもらいたいときには「such as?」と聞くのが便利です。
強調用法の「such」には名詞もしくは限定用法の形容詞を強める働きがあります。
形容詞を強調する際は「so」や「very」のように「とても」という意味になります。
名詞を強調する場合は、続く名詞がいい意味をもつものであれば「素晴らしい~」、悪い意味を持つものであれば「ひどい~」という意味になります。
3つ用法をしっかり整理して、様々な使い方ができる「such」をぜひ使いこなしてください。