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英文法

部分否定と完全否定|英語の否定文と「not」の使い方をマスターしよう!

みなさん、英語の否定文の作り方を間違えて少し違ったニュアンスで伝わってしまったという経験はありませんか。

例えば「I heard you play the piano very well.(君はピアノがすごく上手らしいね)」というように友人から言われたとして、それは相手の勘違いであなたは全く引いたことがなかったとします。

そんなときに、「いやいや、ピアノなんて全然弾けないよ」と言う意味で「I can't play the piano well.」と言ってしまうと意図している内容とは少し違ってしまいます。
この返答だと、「上手には弾けないよ」というように伝わってしまい、「全く弾けないのではなく弾くことはできる」というニュアンスになるのです。

このように英語の否定文には完全否定(全体否定)部分否定と呼ばれるものがあります。
ややこしいことに英文は少しの単語の違いで「全く~ない」「全く~というわけではない」というように内容が変わってしまいます。

今回は英語の否定文の作り方と完全否定(全体否定)・部分否定について解説します。

部分否定と完全否定(全体否定)

冒頭でもお伝えした通り英語の否定文には「部分否定」と「完全否定」があります
「完全否定」は「全体否定」と呼ばれることもありますが、ここでは統一して「完全否定」と表記することにします。

完全否定は「全く(少しも)~ない」という意味になり、部分否定は「全てが(完全に)~というわけではない」という意味の文章になります。

では、例文を使って完全否定と部分否定の違いを見てみましょう。

まず完全否定の例文からご紹介します。
完全否定の文章にはいくつかパターンがありますので全てのタイプの文章を用意しました。

完全否定

I don't have any questions.
質問は何もありません。

I know nothing about it.
それについては何も知りません。

He has no interest.
彼は興味がない。

she doesn't trust me at all.
彼女は僕を全然信用してくれない。

He never consumes meat.
彼は肉を一切食べない。

これら5つの英文は全て完全否定の文章です。
同じ完全否定の英文でも、文章の構成の仕方がすべて違うことが分かります。

このような完全否定の文章を構成パターンの詳細については後述します。

次に部分否定の例文を見てみます。

部分否定

I don't know much about it.
それについて多くは知りません。

She doesn't trust me completely.
彼女は僕を完全には信用してない。

I don't remember that story well.
その話はよく覚えていません。

比較のために完全否定で使用した例文もいくつか書き換えてご紹介しました。
完全否定と部分否定のニュアンスの違いがお分かりいただけたと思います。

部分否定は「全く知らないわけではない = 少しは知っている」というように内容を部分的には肯定しているとも言えます。

次にに完全否定と部分否定の文章の構成について詳しく見ていきましょう。

完全否定の文章構成

完全否定の文章は文字通り内容を完全に、全体的に否定する文章のことです。
おそらく、多くの方は英語の否定文を想像する際はこの完全否定文を思い浮かべると思います。

完全否定というと難しく聞こえますが一般的な否定文で、むしろ部分否定でない否定文は全て完全否定であると言えます。

完全否定の文章を作るにはいくつかの方法があります。

  • 「not + any」を使う
  • 「no」を使う
  • 「never」を使う
  • 「at all」を使う

では具体的に説明していきます。

「not + any」を使った完全否定

「any」は「いくつかの」という意味を持つ形容詞です。
「any ~」というような形で使用しますが「anything」「anyone」「anywhere」などの単語もここでは同じ働きをします。

I don't want any food now.
今は食べ物は何もいりません。

I don't want to go anywhere today.
今日はどこにも行きたくない。

このように「食べ物は何であってもいらない」「どこであっても行きたくない」と事柄を完全に否定しています。

これらの文章を部分否定に変換するとすと、「何も食べたくないわけではない」「どこにも行きたくないことはない」というような文章を作ることになります。

「no」を使った完全否定

「no」という単語はみなさんもよくご存知のはずです。
「no」の使い方で真っ先に思いつくのは、相手の返答に対する「Yes, ~」「No, ~」という返答かと思います。

「no」は置かれた直後の語句を完全に否定する形容詞的な使い方もあります。

ですから「no」は文章中での使い方によって前述した「not + any」と同じ働きをすることができます。
また、「nothing」「nowhere」などの単語も同じような働きをします。

I have no idea.
全然分かりません。

There is nowhere to sit.
座るところが全くない。

「not + any」を使った完全否定と「no」を使った完全否定は基本的に相互に変換することができます。

同じ意味

I have no idea.
I don't have any idea.

「never」を使った完全否定

「never」を使った完全否定の文章もよく見られます。
「never」は副詞ですから文章中の動詞の前に置くことで直後の動詞を完全否定します。

I never watch TV.
僕はテレビを全く見ません。

He never show his tears.
彼は決して涙を見せない。

曖昧な否定文を「at all」で強調

本章のはじめに、部分否定ではない否定文は全て完全否定だと言いました。
しかし次のように部分否定か完全否定かはっきりしない否定文もあります。

She doesn't trust me.

非常に細かい話になってしまいますが、この文章は、その女性が自分のことを「全く信用してくれない」という意味にも取れますし、「期待しているほど十分にはは信用してくれていない(多少は信用されている)」という意味にも聞こえます。

このように、ニュアンスがはっきりしない否定文に対して「at all」を付加することで明確に完全否定にすることができます。

上記の文章に「at all」を付けると

She doesn't trust me at all.
彼女は僕を全然信用してくれない。

という完全否定の文章になります。

部分否定の文章構成

内容を部分的に否定するのが部分否定です。

「部分的に否定」と言っても想像しにくいかと思います。
部分的な否定は「完全に~ではない」「必ず~ではない」「とても~というわけではない」というように、「ある程度は肯定できる内容であっても完全にそうではない」という表現のことを言います。

この部分否定は「not」と「強い意味を持つ副詞」が組み合わさることで表現されます。

強い意味を持つ副詞というのは非常に多くのものが存在するので、ここで全てを紹介することはできません。
しかしこれらの副詞は、全てを暗記するような必要は無く、間関的に身につけるべきもので実際にそれほど難しくはありません。

具体的に強い意味の副詞には次のような物があります。

  • 完全性を表す(completely, totally)
  • 絶対性を表す(absolutely, necessarily)
  • 確実性を表す(exactly, surely)
  • 程度の高さを表す(very, quite)
  • 数量の多さを表す(many)
  • 頻度の高さを表す(always, often)

その他にも「really」や「quite」など部分否定によく使われる副詞があります。

このような強い意味を持つ単語が含まれる文章は「not」がその強い意味を否定することによって部分否定の文章、逆に言うと部分的な肯定の文章になるというわけです。

I am not always on your side.
私がいつでも味方だとは限りませんよ。

I didn't understand it completely.
それを完全には理解できなかった。

I don't like animals very much.
僕はあまり動物が好きじゃない。

「not」の特徴と位置に関する注意

文章中での「not」の扱いには少し注意が必要です。

「not」は後に続く部分を否定する単語です。
どんな場合にも決して「not」より前の部分を否定することはありません

基本的には「don't」「is not」というように助動詞やbe動詞と組み合わせて動詞の前に置くことで文章全体を否定できます。

このような文章全体を否定するような使い方であれば、先程の強い意味の副詞が「not」の直後にあっても文末にあっても意味に違いはありません。

どちらも同じ意味

I am not always on your side.
I am not on your side always.

しかし、次のように「not」よりも前の部分に副詞が挿入されると意味が変わってきます

1)I don't really like the teacher.
僕はあの先生はそんなに好きじゃない。

2)I really don't like the teacher.
僕は本当にあの先生が嫌いなんだ。

2)の例文の場合、「not」は前の部分を否定することはできませんから、「not」より前にある強い意味の単語である「really」を否定することはできません
「not」はそれ以後の部分を完全否定していることになります。

したがって例文(2)は「really + 完全否定」という構成になり、「本当に嫌いなんだ」という意味になります。

この特徴に注意して「not」を使うようにしましょう。

hardly等を使った否定の意味を持つ肯定文

みなさん、肯定文なのに訳すと部分否定のような意味になる文章があることをご存知でしょうか。

これら否定の意味を持つ肯定文では「hardly」「seldom」などを使った文章が代表的です。

My father hardly speak to our neighbours.
父はほとんど近所の人と話をしない。

He seldom goes to the movies.
彼が映画を見に行くことはめったにない。

このように、日本語訳が部分否定の文章と同じような意味になっています。

実際に上記の例文を部分否定の文章に置き換えて似たような意味の文章が作れます。

1)My father hardly speak to our neighbours.
父はほとんど近所の人と話をしない。

2)My father doesn't often speak to our neighbours.
父はあまり近所の人と話をしない。

上記の2つの文章では、厳密には(2)の方が話す頻度が高いと言えますが、ほぼ同じ意味の文章です。

このような文章を作る単語には他に「barely」「rarely」などがあります。

まとめ

英語の完全否定と部分否定の違いについて解説しました。

「全く(少しも)~ない」というように完全否定は内容を完全に否定している文章です。

「全てが(完全に)~というわけではない」というように部分否定は内容を部分的に否定していて、逆に言うと部分的に肯定しているとも言えます。

完全否定は一般的な否定文のことで部分否定でない否定文は全て完全否定の文章です。

完全否定の文章は「not + any」「no」「never」などを使うか、曖昧な否定文に「at all」を付けることで作られます。

部分否定の文章は強い意味を持つ単語を「not」が否定することによってできます。
このことで文章全体を否定するのではなく、むしろ部分的には肯定していることになります。

「not」は後に続く部分を否定する単語で決して「not」より前の部分を否定することはできません。
部分否定の文章を構成する際は注意しましょう。

少々複雑に感じてしまう否定の構文ですが、これらは感覚的な側面もあります。
慣れてしまえば難しさを感じることもないでしょう。

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