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英語不定詞の用法を基本から全て完全網羅!不定詞をマスターしよう

2016/11/12

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本記事は不定詞の基本的な3用法から、原形不定詞、特殊な用法など網羅的に解説しています。

英語を学習する上で1つの難関と言えるのが不定詞の理解です。

不定詞は非常に柔軟な使い方が可能で便利な構文ですが、逆に言えばその用法が非常に多いので英語学習者のみなさんは難解に感じてしまいがちです。

不定詞はときには主語として、ときには補語として、ときには文章全体を修飾したりと様々な形で文章中に現れます。また、原形不定詞と呼ばれる用法や分離不定詞や代不定詞と呼ばれる少し特殊な形で使われる用法もあります。

慣れるまではこれらの不定詞がどの用法で使用されているのか考えることに苦労することになりますが、まずは不定詞の基本3用法と呼ばれるものをしっかりと理解し、その上で様々な用法を覚えていきましょう。

どんな文章の中でも不定詞は多用されますから不定詞の理解を深めることは英文を理解するのに不可欠です。

不定詞をマスターしたとき、あなたの英文の理解力は格段に向上していることでしょう。

本記事は不定詞の全ての用法を解説してありますが多少長い文章となっています。
各用法ごとに分割して解説した記事もありますので宜しければご参照ください。

不定詞の関連記事

【英語の不定詞を徹底解説-1】to不定詞の基本3用法の使い方
【英語の不定詞を徹底解説-2】不定詞の用法上級編と特殊な使い方
【英語の不定詞を徹底解説-3】原形不定詞の用法と使い方|知覚・使役

不定詞攻略で英文理解力を格段にアップ!

不定詞は英文の中でも頻繁に使用される構文方法です。ですからその不定詞を理解していれば多彩な英文に対応できます。
中でも不定詞の3用法と呼ばれる基本の用法はどんな文章中でも頻出しますので必ず覚えておく必要があります。

そして不定詞は用法によってその形や語句の配置が変わってきます。まずは不定詞の形や種類を把握しておきましょう。

様々な不定詞の形と否定形

基本的な不定詞は「to+do(動詞の原形)」の形で表されます。

しかし中には「to」を伴わずに動詞の原形のみで表される「原形不定詞」と呼ばれる用法があります。

また、述語動詞の時制よりも前の出来事や過去の意思を表す際に「to + have + 過去分詞」の形で使用する「完了不定詞」と呼ばれる用法もあります。

さらに「to」と動詞の原形との間に副詞相当の語句が割り込んだ「分離不定詞」や「to」の後に続くはずの動詞が省略された「代不定詞」と呼ばれるものもあります。

to不定詞の否定形は「not to+do(動詞の原形)」のように「to」の前に「not」を置くことで表現できます。

原形不定詞の否定形は動詞の原形の前に「not」を置いて「not + do(動詞の原形)」になります。

「not」の位置を間違えると文章全体の意味が変わってきますので注意しましょう。

不定詞と動名詞の違い

しばしば不定詞は動名詞(doing形)と同じように扱われる場合があります。

文中の不定詞と動名詞を相互に言い換えることが可能な場合もありますが、お互いを入れ替えても意味が変わらない場合はどちらかと言えば少ないと言えます。

つまり不定詞と動名詞は同等に使える場合もあるが多くの場合は全く別物ということです。

この理由としては

不定詞のほうが動名詞よりも柔軟に使用できる

文章中の動詞によって意味が全く異なってしまう

文章中の動詞によってはどちらか一方のみ好まれる

というものが挙げられます。

結論としては名詞的用法の不定詞の一部は動名詞で言い換えられるということです。

to不定詞の基本3用法

to付きの不定詞には大きく分けて次の3つの用法があります。

  • 名詞的用法 /~すること
  • 形容詞的用法 /~のための ~な
  • 副詞的用法 /~ために ~して

これを不定詞の3用法といいます。

不定詞はこの3つの内のどの用法においても一見するとすべて形は同じに見えます。
ですから、その不定詞がどの用法で使用されているのか理解するのが難しいのです。

英語の文法を学ぶ学習者にとってもこれは1つの大きな関門とも言えます。

加えて言うとこのto不定詞にはこの基本3用法以外にも慣用句的に使用される少し特殊な用法や、名詞的用法なのか形容詞的用法なのか明確に確定させられない場合があります。
通常の英文の中には基本の3用法に加え、応用的な使い方や上で少し触れた原形不定詞などが入り乱れている訳ですから、学習者の中には不定詞の解釈の仕方に困って頭を悩ませる方が多いのです。

とはいえ不定詞を攻略してしまえば、それまでとは見違えるほど英文の理解が進むのもまた事実です。不定詞が文章中で多用されるということは、その分その用法を理解していれば英文の解釈の際には非常に心強い味方となってくれるのです。

不定詞の名詞的用法

不定詞は「~すること」というように名詞と同じように扱うことができます。これを不定詞の名詞的用法といいます。

  • to walk /歩くこと
  • to play tennis /テニスをすること

不定詞の名詞的用法では不定詞が名詞のように扱われますから、文中では主語、補語、目的語として使用することができます。

それでは不定詞の名詞的用法を主語、補語、目的語それぞれのパターンに分けて解説していきます。

主語としての名詞的用法

まずは名詞的用法の例文を見てみましょう。

To study English is a lot of fun for me.
私にとって英語の学習(勉強すること)はとても楽しい。

To take a walk in the morning everyday is good for your health.
毎日午前中に歩くことは健康に良い。

例文ではどちらも不定詞が文頭に置かれ「~すること」のように主語として機能しています。

これらは英語の文法として誤りはありません。しかし2つ目の例文をよく見てみると。不定詞から始まる主語が「to take a walk in the morning everyday」というように非常に長くなっていることが分かります。

実際の会話ではこのように主語がやたらと長くなった文章は解りづらく感じられてしまいます。

聞いている側としてはおそらく「この人なんだか難しそうなことをいい始めたな」というような印象を受けるでしょう。

では不定詞を使ったときに主語が長くなってします場合はどうすれば良いでしょうか。

この場合に一般的によく使われる表現が「it」を使った「形式主語」と呼ばれるものです。

長い主語の代わりに「it」を文頭に置き後で「it」に相当する内容を不定詞で説明する「it ~ to不定詞」の構文です。
形式主語については別の記事に詳細な解説もあります。

形式主語を使って上記の長い文章を書き換えると次のようになります。

To take a walk in the morning everyday is good for your health.

It's good for your health to take a walk in the morning everyday.

この文章では不定詞が後半に置かれていますが主語としての名詞的用法に変わりはありません

相手に何かを伝えるためには文法的に正確であるだけでは不十分で聞く人にとって聞きやすく理解しやすい文章構成にすることも重要です。

補語としての名詞的用法

ここでもまず例文を見てみましょう。

To live is to learn.
生きることは学ぶことである。

The most important thing is to solve the problem.
最も大切なことは問題を解決するということだ。

All you have to do is to do homework.
君がしなければならないのは宿題をすることだけだ。

不定詞が補語として働く際にはいずれもbe動詞を伴って「~することである」という主格補語として使用されます。

目的語としての名詞的用法

ここでもまず例文を見てみましょう。

I like to paint.
私は絵を書くのが好きだ。

Please remember to clean your room.
部屋を掃除するのを忘れないでね。

不定詞が目的語として働く場合は「~するのを」「~するのことを」という意味になります。

しかし、ここでも注意点として主語として不定詞を使う場合と同じく形式的に「it」を使う「形式目的語」という構文方法があります。

これは不定詞が「不完全他動詞」の目的語になる場合です。
不完全他動詞というと難しく聞こえますが、つまりは第5文型(S+V+O+C)の文章を作る動詞のことで「keep, make, think, leave, find」などの動詞のことです。

形式目的語の構文は動詞の後に「it」を置き、補語の後に置く不定詞で「it」の内容を説明するというものです。

Preoccupations make it difficult to judge rightly.
先入観は正しく判断することを困難にする。

I thought it necessary to tell them what i did.
私は自分がしたことを彼らに話すのが必要だと考えた。

いずれの文章も「it」に相当する内容を後から不定詞で説明しています。

不定詞の形容詞的用法

不定詞は形容詞と同じように名詞やそれに相当する語句を後から修飾することもできます。この場合、不定詞は「~した〇〇」「~するための〇〇」というような意味になります。

これを不定詞の形容詞的用法といいます。

この不定詞の形容詞的用法は学習者が不定詞の3用法の中では一番苦手とすることが多いようです。
理由としてはその不定詞が副詞的用法と見分けにくい場合や形容詞的用法の中でもどの用法なのか判断しにくい場合があるからでしょう。

通常の形容詞には「名詞を修飾する」「補語になる」という2つの働きがあります。不定詞の形容詞的用法においてもこれと同様に扱うことができます。

形容詞的用法で名詞を修飾する場合は不定詞と不定詞が修飾している被修飾語との関係から3つのパターンに分類できます。
不定詞の形容詞的用法は名詞を修飾する3パターンと補語になるパターンを合わせた4種類です。

  • 被修飾語が不定詞の意味上の主語を表す(名詞を修飾)
  • 被修飾語が不定詞の目的語になる(名詞を修飾)
  • 不定詞が被修飾語の内容を補足する(名詞を修飾)
  • 第2・第5文型で補語として機能する(補語になる)

被修飾語が不定詞の主語になる

不定詞に修飾されている語が不定詞の動作をする主語になる場合です。
このパターンは不定詞以下を関係代名詞「who」を使って言い換えることが可能です。

We need a new staff to speak English.
私たちには英語を話す新しいスタッフが必要です。

I was watching a couple to have a tiff in the park.
私は公園で痴話喧嘩するカップルを眺めていた。

例文を関係代名詞「who」を使って言い換えると次のようになります。

We need a new staff to speak English.

We need a new staff who speak English.

被修飾語が不定詞の目的語になる

不定詞の形容詞的用法の中でもよく見る用法ですが、この用法は不定詞に含まれる動詞が自動詞の場合は少し注意が必要です。

自動詞は直接に目的語を取ることができないので前置詞が必要になります。

このとき不定詞の形容詞的用法の場合は不定詞の後に前置詞を添えるので文章全体として見ると前置詞が2つ連続して並んでいるような構成になることがあり慣れないうちは不自然に感じることも多いでしょう。

他動詞の場合

Please, give me something to eat.
何か食べる物をください。

自動詞の場合

Let's decide the topic to talk about today.
では今日話し合うテーマを決めましょう。

He didn't have a house to live in at that time.
その時、彼には住む家がなかった。

例文「something to eat」のように不定詞の含まれる動詞が他動詞の場合は「something to be eaten」というように受動態で表すこともできます。
しかし文法的に成立するとは言え実際の会話では能動態が好まれ受動態が使われることは稀です。

ただし、あえて受動態の不定詞を使う状況もあります。それは「可能である」という「can」の意味を含ませる場合です。

「 to be eaten」を例にすると次のような例文が考えられます。

there was hardly plants to be eaten around here.
この辺りには摂食可能な植物はほとんど生えていない。

不定詞が被修飾語を補足する

このパターンでは不定詞に修飾される語が主語でも目的語でもありません。文章の内容によっては副詞的用法に見えてしまう場合もありますので注意しましょう。

I will give him an opportunity to justify his action.
私は彼に弁明するための機会を与えるつもりです。

I don't have any more time to have breakfast today.
今日はもう朝食を食べる時間がない。

不定詞が補語になる

第2文型(S + V + C)・第5文型(S + V + O + C)では補語となる(C)の部分に不定詞を置くこともできます。

補語(C)というのは

The moon is beautiful.

という文章では「beautiful」という形容詞の部分です。

この補語に当たる形容詞に不定詞を使用すると次のような文章を作ることができます。

The moon is to be clearly seen today.
今日は月がはっきり見える

We found the imaginary creature to exist.
我々はその伝説の生物が存在することをつきとめた。

不定詞の副詞的用法

不定詞の副詞的用法には非常に多彩なパターンがあります。
一度に全てを覚えるのは困難かもしれませんがよく使われる用法から徐々に覚えていくようにしましょう。

動詞を修飾して目的を表す

「~するのために」「~するように」という動作の目的を表す不定詞です。

I planned to give a party to delight my friend.
友達を喜ばせるためにパーティを企画した。

I take a jog every morning to lose my weight.
私は体重を減らすために毎朝ジョギングをする。

不定詞はときにどの部分にかかっているの分かりにくい場合があります。そのような場合や、目的をほっきりと示したい場合に特定の語句を不定詞の前に置いて明示的に示す表現があります。

in order to不定詞

so as to不定詞

I travel abroad in order to get used to English.
私は英語に慣れるために海外旅行に行く。

I cleaned my room so as to invite my girlfriend.
彼女を呼ぶために自分の部屋を掃除した。

結果を表す不定詞

「-の結果~になる」というように結果を表す不定詞です。

I woke up to find that it was already afternoon.
私が目覚めるともう昼過ぎだった。

結果を表す不定詞の代表的なものに

grow up to be ~
「成長して~になる」

live to be ~
「~歳まで生きる」

があります。
これらは定型化していて慣用句として覚えている方も多いでしょう。

結果を表す不定詞の用法はその文章を見ただけでは目的を表す不定詞と区別がつかない場合があり、その場合は文脈から判断する必要があります。

The poor boy worked hard to be rich.

結果)貧しかった少年は一生懸命働いて金持ちになった。
目的)貧しかった少年は金持ちになるために一生懸命働いた。

またこの結果を表す不定詞は「and + 動詞」を使って言い換えることができます。

I slept in the altogether to get gold.

I slept in the altogether and got gold.

(裸で寝たら風を引いてしまった。)

理由や原因を表す不定詞

「happy」「glad」「surprised」などの感情を表す形容詞に続けてその原因を表したり、「~だということは」「~するなんて」という理由を表す不定詞の用法です。

I'm glad to meet you!
お会いできて嬉しいです!

I'm surprised to hear that.
それを聞いて驚きました。

He must be rich to have such a expensive car.
あんな高い車を持ってるなんて彼は金持ちに違いない。

形容詞を修飾する不定詞

不定詞で形容詞を修飾することができます。

ease to use
使いやすい(使うのが簡単)

difficult to answer
答えづらい(答えるのが難しい)

dangerous to touch with bare hands
素手で触れると危ない(触れるのが危ない)

Be careful! This machine is dangerous to touch.
気をつけて!その機械は触ると危ないよ。

tooやenoughを修飾

この形の不定詞の用法は慣用句としてよく知られています。

「too + 形容詞 + to不定詞」(~すぎて〇〇できない)

enough + 形容詞 + to不定詞」(〇〇するには十分~だ)

I was too sleepy to finish my homework.
眠すぎて宿題を終わらせられなかった。

She is enough old to start living alone.
彼女は一人暮らしを始めるには十分な年齢だ。

また、この形の構文は「so ~ that」を使った構文で言い換えることが可能です。

不定詞の基本3用法まとめ

 

不定詞の3用法と言われる基本的な3つの用法を覚えることは英語学習でも重要な課題の一つです。

不定詞の3用法には「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」があります。

不定詞は文章中で使用される機会が多く、基本の3用法理解するだけでも英文の理解度が飛躍的に高まります

to不定詞の上級編と特殊な用法

ここまでで名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法と呼ばれる不定詞の基本的な3用法を解説しました。

しかし、不定詞は前述の3用法のどれに属するのか判断が難しい場合もあります。また、分離不定詞や代不定詞と呼ばれる少し特殊な形で使われる用法もあります。

基本用法をしっかりと理解した上で学習していきましょう。

補語になる不定詞と注意点

補語の役割と不定詞

補語になる不定詞は基本3用法の名詞的用法、形容詞的用法でも簡単に解説しましたが、ここではもう少し掘り下げて解説します。

文章中で使用される補語は「主格補語」と呼ばれる第2文型(S+V+C)、「目的格補語」と呼ばれる第5文(S+V+O+C)の文章での用法があります。
いずれの場合も補語には「名詞に相当する語句」、「形容詞に相当する語句」のどちらかが入ります。

つまり補語(C)の部分には名詞か形容詞もしくはそれと同じ働きをする語句が入るということです。
そこで名詞や形容詞に相当する働きをする不定詞も補語になることができるのです。

文法用語としては特にこの用法を不定詞の補語的用法ということもあります。

補語の文章中での働き

補語には対象となる語句の意味を補ったり、状態を説明したり、主語と動詞の関係を形成したりする働きがあります。
主格補語は文章の主語を、目的格補語は目的語を対象とします。

この補語の部分には名詞的用法、形容詞的用法の不定詞を使用することができます。

主格補語

My father's work is to run a cafe.
父の仕事はカフェの経営です。

Your position is to be envied.
君の立場は羨ましい。

目的格主語

I want you to help me for a minute.
ちょっとだけ手伝ってほしいんだ。

不定詞が主格補語になっている上記の例文は1つ目が「~すること」という意味の名詞的用法、2つ目が「~な」という意味の形容詞的用法です。

実際の会話でもよく使われる「~してほしい」という表現は目的格主語に不定詞を置く用法の1つです。

目的格主語の第5文型の場合には補語として名詞的用法の不定詞が置かれることは稀で、ほとんど見かけることはありません。

補語的用法の注意点

補語は名詞か形容詞に相当する語句で不定詞の名詞的用法と形容詞的用法がそれにあたると述べましたが、実際の文章ではその不定詞が明確にどの用法で使用されているか判然としないこともあります。

そのようなときは現実の文章や会話の中では補語が名詞なのか形容詞なのかを突き詰めて考えるよりも、英語の文型や述部で使われている動詞などから内容を理解していくようにしましょう

特に補語が不定詞の場合は、用法にこだわっていると余計に文章が難解に感じられて文章全体の意味を理解することを妨げてしまうこともあります。

ネイティブの人達でさえ1つ1つの語句の用法を突き詰めて理解しながら文章を読んだり会話する人はいませんから、特殊な状況でない限り用法を明確に定義する必要はないと言えます。

完了不定詞

不定詞には述語動詞の時制よりも前の出来事や過去の意思を表す際に「to + have + 過去分詞」の形で使用する「完了不定詞」と呼ばれる用法もあります。

ここではまず完了不定詞を理解するために「述語動詞」について簡単に理解しておきましょう。

述語動詞とは

英文には主部と述部と呼ばれる文章の大きな区切りがあります。主部は文章全体の主語が置かれる部分で述部はその主部に対する述語が置かれる部分です。
この述部に置かれている文章全体について述べた主となる動詞を述語動詞と呼びます。

過去の事柄を表す完了不定詞

この過去の時制を表す完了不定詞の用法と頻繁にセットとして使われる述語動詞に「seem」などがあります。

完了不定詞とよくセットで使われる動詞

  • seem
  • appear
  • be found
  • be said
  • be believed
  • be considered
  • be discovered

述語動詞が現在形のとき完了不定詞は過去もしくは現在完了の時制を表し、述語動詞が過去形であれば過去完了の時制を表します。

He seems to have been asleep.
彼は寝ていたようだ。

He is considered to have been a genius.
彼は天才であったと考えられている。

He is believed to have been killed in the war.
彼は戦死したと思われている。

完了不定詞を使ったこのパターンの文章は「It 動詞 that ~」を使った文章で言い換えることができます。

彼は寝ていたようだ。

He seems to have been asleep.
It seems that he has been asleep.

彼は戦死したと思われている。

He is believed to have been killed in the war.
It is believed that he was killed in the war.

過去に実現しなかった意思を表す

完了不定詞を使って過去に望んでいたり、意図していた事柄が実際には実現しなかったという表現をすることができます。

ここでの注意点として完了不定詞を使ったこの表現は必ず実現していない事柄を表すため、単純にその時にそう願って(意図して)いてそれが実現した場合には述語動詞が過去時制になるのみで、不定詞は完了不定詞にはなりません。

例を見てみましょう。

I want to go shopping.
私は買い物に行きたい。

話し手の今の願望を表す現在形の文章です。
これを昨日の出来事にした場合は述語動詞(want)が過去形になります。

I wanted to go shopping yesterday.
昨日、私は買い物に行きたかった。

このとき、話し手である「私(I)」はその後実際に買い物に行ったのか行けなかったのかは不明です。

単純に「買い物に行きたい」という願望を持っていたことが分かるだけで、それが達成されたのか、悪天候で断念したのか、など実際のところは言及されていません。

そこで「過去形 + 完了不定詞」を使用すると、「~したかったけれど、実現されなかった」という表現をすることができます。

I wanted to have gone shopping yesterday.
私は買い物に行きたかった。(でも行けなかった)

このように「過去形 + 完了不定詞」を使用することで、ただ意図していただけではなく「実現されなかった」というニュアンスを含ませることができます。

過去の願望や意図を表す不定詞にもよくセットで使われる述語動詞があります。

  • want
  • intend
  • mean
  • hope
  • wish

単純に過去の出来事なのか、実現されなかったのか、という違いに注意して不定詞と完了不定詞を使い分けましょう

疑問詞と不定詞の組み合わせ

疑問詞と不定詞が組み合わされ「疑問詞 + to + 動詞の原形」の形をとることで名詞に相当する句を形成します。

組み合わされる疑問詞に「~するか/~すべきか」というニュアンスを付加して次のような意味になります。

  • what to do(何をするか/すべきか)
  • when to do(いつするか/すべきか)
  • where to do(どこでするか/すべきか)
  • which to do(どれをするか/すべきか)
  • how to do(どのようにするか/すべきか)
  • who to do it with(誰とするか/すべきか)

「who」と組み合わせる場合、実際には「who」は目的格の役割をしていますが「whom」が使用されることはありません。また他の疑問詞の場合と違って多くの場合、目的語や前置詞を伴う必要があります。

疑問詞の中でも唯一「why」とはよほど特殊な場合を除けば組み合わせることはありません。「why to ~」はことわざのような慣用句の中に稀に見られることがあります。

もちろん不定詞に使われる動詞は上記のような「do」以外にも様々な動詞を置くことができます。

  • what to say(何を言うべきか)
  • when to go there(いつそこに行くべきか)
  • How to solve the problem(問題をどう解決するか)
  • who to ask(誰に尋ねるべきか)

このような「疑問詞+不定詞」から成る名詞相当句を使って次のような文章を作ることができます。

I didn't know what to do.
何をしたらいいか分からなかった。

Please teach me how to operate this copier.
このコピー機の使い方を教えてください。

I'm hesitating over which to choose.
どちらを選ぶかをためらっている。

また「疑問詞+不定詞」は「should」を使用して言い換えることができます。

何を言うべきか

what to say
what I should say

いつそこに行くべきか

when to go there
when I should go there

独立不定詞

英文で不定詞が含まれている語句の塊を不定詞句といいます。

その不定詞句を文章から独立した状態で、つまり文章中の他の要素とは文法的に無関係に配置することで、その文章全体を修飾するという用法があります。

これを文法用語で「不定詞の独立的用法」と呼び、その不定詞は「独立不定詞」と呼ばれます。

文法的な解説としては難しく聞こえてしましますが、この不定詞の独立的用法は慣用句として身近に知られているものが多くあります。

  • to cut a long story short(手短に言えば)
  • to be honest(正直なところ)
  • to tell the truth(本当のところ)
  • to be sure(確かに・いかにも)
  • so to speak(言わば)
  • to begin with(そもそも、第一に)
  • needless to say(言うまでもなく)
  • to sum up(要するに)

また独立的用法の不定詞句は文章中でも先頭・文中・末尾と比較的自由に挿入することができるのも特徴で、特定のニュアンスや含みを文章に持たせるときに便利な用法です。

文頭に挿入

To be honest, I don't like him.
正直なところ、僕は彼のことが好きではない。

文中に挿入

I think he is, so to speak, a savior for the nation.
彼はその国民達にとっては、言わば、救世主だろう。

末尾に挿入

It started to rain, to make matters worse.
さらに悪いことに、雨まで降り出した。

このように独立不定詞のバリエーションを沢山知っておくことで表現が豊かになり、実際の会話で自分の気持をより適切に伝えることが可能になります。

不定詞以外にも独立した状態で文章全体を修飾する表現は非常に多くありますので状況に合わせて使えるように覚えておくと良いでしょう。

分離不定詞

不定詞は通常の場合「to」の直後に動詞の原形が置かれます。

しかし、文章の構成によって稀に「to」と動詞の原形との間に副詞が挿入されることがあります。

通常、連続して配置される「to」と動詞が挿入された副詞により分離されていることから、この用法を他と区別して「分離不定詞」と呼ぶことがあります。

この分離不定詞は、文章中の副詞がどの語句を修飾しているか曖昧で分かりにくい場合に使用され、特に程度や様態を表す副詞が含まれる場合に多く見られます。

次の文章を見てください。

He will agree to start the project immediately.

この文章の意味を把握しようしたときに1つ問題があります。

「すぐに・直ちに」という意味の副詞「immediately」をどの語句にかければよいのかはっきりしません。

上記の例文は次の2通りの意味に解釈することができてしまします。

1)彼はプロジェクトを開始することに直ちに同意するだろう。

2)彼は直ちにプロジェクトを開始することに同意するだろう。

1)の解釈では「immediately」が「agree」を修飾しており提案を持ちかけると「直ちに同意を得られる」という意味になります。

2)では「immediately」が「start」を修飾しており、「プロジェクトを直ぐに開始する」という意味になります。

似たような解釈に思われるかもしれませんが、よく考えてみると実際の意味はかなり違っています。

会議や契約などの重要な局面ではこのような違いが非常に重要な場合もあり、そういった際には分離不定詞を使って副詞が修飾する対象を明確にすることができます。

He will agree to immediately start the project.
彼は[直ちにプロジェクトを開始すること]に同意するだろう。

このように「to」と「start」の間に「immediately」を挿入することで修飾する対象が明確になります。

分離不定詞の文法的妥当性

副詞が修飾する対象を明確にすることができる分離不定詞は便利な用法です。

しかし、実はこれまでに英語話者の間で分離不定詞の文法的な妥当性について議論がなされてきました。

それは分離不定詞のような構文はが文法的に成立しないとする意見と、問題なく成立するという意見で対立があったからです。

結果的に現在では分離不定詞は日常的に使用されているのが現状で、英語圏では新聞などでもしばしば目にするごく一般的な用法とされています。

代不定詞

英文には連続する語句を省略する言い回しが多数存在しますが、「代不定詞」もその1つです。

「代不定詞」は不定詞の「to」以後の連続する箇所を省略する用法です。

具体的には次のような場合が考えられます。

I will help you if you want me to help you.
もし君が手伝ってほしいなら手伝うよ。

この例文では「help you」という部分が文章に2回繰り返して使用されています。

しかし、2回目の「help you」はわざわざ繰り返し明示的に表現しなくても内容は明白です。

このように決まりきった語句を繰り返すのが煩わしい場合などに「to」以下を省略して表現するのが代不定詞の用法です。

上記の例文で代不定詞を使用すると次のようになります。

I will help you if you want me to.

to不定詞上級編まとめ

不定詞の用法として基本の3用法に分類しづらい用法や、特殊な形を取る用法を解説しました。

完了不定詞」は述語動詞よりも過去の事柄や実現しなかった過去の意思を表します。

疑問詞+不定詞」の組み合わせで「~するか/~すべきか」という「should」で言い換えられるニュアンスを表現します。

独立不定詞」は文章中で文頭・文中・文末など様々な位置に挿入して文章全体に豊かな表現を追加できます。

分離不定詞」はどの語句にかかっているか曖昧で分かりにくい副詞の修飾対象を明確にします。

代不定詞」は繰り返される語句を省略して文章を簡潔にします。

 

原形不定詞の用法

原形不定詞とは

原形不定詞とは不定詞の用法の1つとされていますが、その大きな特徴は「to」を伴わずに動詞の原形のみで表されるということです。

「to + 動詞の原形」とう形は不定詞を認識する上でも大きな手がかりとなっていますが、原形不定詞にはこの「to」が存在しません。

それでも、原形不定詞は使用される用法はいくつかのパターンに限定されていますので、そのパターンさえ覚えてしまえば比較的簡単に理解することができます

むしろ多彩な用法がある「to」付き不定詞の方が実際に理解するのは難しいと言えるでしょう。

実は原形不定詞は言語学上では起源がto不定詞と別であると考えられており、to不定詞よりも早い段階で発生したと言われています。

その後、言語の発展と共に変化し、現在の英語では文法上、不定詞の用法に属するとされています。

原形不定詞の5つの用法

原形不定詞には用法が5つあります。逆に言えば用法は5つしか存在しないためそれさえ覚えてしまえば良いということです。

その5つの用法も、限定的で決まった形を取るので比較的簡単に理解できるでしょう。

原形不定詞の用法には次のようなものがあります。

  • 使役動詞の目的格補語
  • 知覚動詞の目的格補語
  • helpの目的格補語
  • 助動詞を伴う場合
  • 慣用句の一部として

原形不定詞は基本的に特定の決まった語句を伴って表れます。それが使役動詞(しえきどうし)、知覚動詞(ちかくどうし)、助動詞、「help」です。

それでは各用法を詳しく見ていきましょう。

使役動詞を伴う原形不定詞

使役動詞というのは「make」「have」「let」の3種類の動詞のことで、人や物に対して「~させる」という意味を持つ動詞のことです。

使役的な用法を持つ動詞に「get」「force」などがありますが、これらは使役的な表現が可能というだけで「使役動詞」ではないので注意しましょう。

原形不定詞が使えるのは上記の3つの動詞のみで、その他の使役的な用法を持つ動詞の場合は原形ではなく通常のto不定詞を使用しましょう。

She made her son clean his room before dinner.
彼女は息子に夕食の前に部屋の掃除をさせた。

I have my wife make coffee every morning.
私は毎朝、妻にコーヒーを入れてもらう。

Please let me know as soon as possible.
できるだけ早く知らせてください。

これら3つの使役動詞はいずれも「~させる」というニュアンスになりますが、その違いは次の通りです。

make 強制的に・命令して~させる
have 頼んで~してもらう
let ~するようにする/~させてあげる

「let」は丁寧な表現でもあり気軽に使うこともできるのでビジネスシーンなどでも役立ちます。

I'll let you know.
お知らせします。

Let me check it.
確認させてください。

使役動詞を使った構文の受動態

使役動詞を伴った構文で受動態の文章を形成する際にはいくつか注意が必要です。

まず「have」を使った文章では通常、受動態が存在しません。能動態のみで表現されます。

「let」「make」の場合は受動態で表現することも可能ですが、不定詞は原形ではなくto不定詞を使用します。

また「let」は多くの場合、「allow」に変換して「~許されている」という表現にするのが自然です。

能動態)She made him study English.
彼女はに英語の勉強をさせた。

受動態)He was made to study English.
彼は英語の勉強をさせられた。

能動態)The mother let him go out alone.
母は彼を一人で外出させた{してもよいとした}。

受動態)The boy was allowed to go out alone.
その少年は一人で外出するのを許された。

知覚動詞を伴う原形不定詞

知覚動詞とはその名の通り、人や物の動作や状態を知覚するという意味を含む動詞です。知覚動詞には多くの種類がありますが代表的なものに次の動詞があります。

  • feel
  • notice
  • see
  • look at
  • watch
  • observe
  • hear
  • listen to
  • perceive

知覚動詞を伴った原形不定詞による構文は「 〇〇 が ~ するのを見た(聞いた・感じた・など)」のような文章を構成します。

I saw a strange man go past.
知らない男が通り過ぎるのを見た。

Did you hear her sing a beautiful song?
彼女が美しい歌を歌うのを聞きましたか?

知覚動詞の目的語には原形不定詞以外に現在分詞(doing形)の動詞を置くこともできます

このとき、原形不定詞の場合も現在分詞の場合も「~ するのを見た(聞いた)」という意味になるのは同じですが、大きな違いもあります。

原形不定詞 [全動作]対象の動作を一部始終(最初から最後まで)知覚
現在分詞 [一部動作]対象の動作の一部を偶然に知覚

具体的には次のようになります。

I heard her sing a song.
彼女が歌っているのを(歌い始めてから終わるまで)聞いた。

I heard her singing a song.
彼女が歌っているのを(ふとした偶然で)聞いた。

このように、不定詞と現在分詞では少々意味が異なりますので注意しましょう。

知覚動詞を使った構文の受動態

使役動詞を伴った構文で受動態の文章を形成する際、原形不定詞はto不定詞に置き換えられます。
文章の分かりやすさやリズムを重視するからだと言われています。

また、現在分詞を使った文章の受動態にはそのまま同じ現在分詞が使用されます。

受動態にした場合も不定詞と現在分詞では全動作・一部動作の違いがあり、能動態のときと同じく不定詞は全動作、現在分詞は一部動作を表します。

しかし近年では、知覚動詞構文での能動態は全動作・一部動作の違いに関係なく現在分詞が好んで使われるという傾向もあります。

helpの目的格補語になる原形不定詞

「help」の目的格補語で使われる原形不定詞は元は主に米国英語で使われていましたが、現在は英国英語でも日常的に使用されています。

注意点として実際の会話などではよく使われる表現ではありますが、正式な表現ではなく、フォーマルな場面では「to」付きの不定詞を使用することが推奨されています。

これは他の用法とは異なり元来の原形不定詞の用法ではなく、to不定詞の「to」がくだけだ場面で省略されているといった認識です。

その荷物運ぶの手伝うよ。
I'll help you (to) carry the baggage.

トイレを綺麗に保つことにご協力を。
Please help (to) keep this restroom clean.

くだけた会話ではこのように括弧()で囲まれた「to」は省略することができます。

助動詞を伴う場合

助動詞は「can」「will」「did」などたくさんの種類があります。

助動詞を使った構文方法は英語学習においては比較的初期段階で学習されることが多いので既にご存知の方も多いと思います。

基本の文法として助動詞の後に続く動詞は常に原形を使うというように記憶されていることと思います。

実はこの助動詞の後に続く原形の動詞というのも原形不定詞の用法の1つだったのです。

She can speak English with fluency.
彼女は流暢に英語を話すことができる。

He must be angry.
彼は怒っているに違いない。

慣用句の一部に使用される原形不定詞

慣用表現の中で原形不定詞が使われているものもいくつかあります。

had better(best) + 原形不定詞
「~したほうがよい(一番良い)」

You had better get up early.
早めに起きたほうがよい。

do nothing but + 原形不定詞
「~してばかりいる」

He always do nothing but make an excuse.
彼は言い訳してばかりいる。

cannot but + 原形不定詞
「~せざるをえない」

I cannot but say that it's impossible.
それは不可能だと言わざるをえない。

これらの慣用句はいずれもよく使われるので覚えておくようにしましょう。

原形不定詞の用法まとめ

不定詞の用法には「原形不定詞」と呼ばれ「to」を伴わずに文章中に表れるものがあります。

原形不定詞は特定の決まった語句と共に使用されます。
使役動詞、知覚動詞、「help」、助動詞がこれに当たります。

これら以外に慣用的な表現として使用される原形不定詞があります。

使役動詞は「~させる」という意味を含む動詞で「make」「have」「let」の3種類があります。

知覚動詞は動作や状態を知覚するという意味を含む動詞でいくつかの種類があります。

使役動詞、知覚動詞を使った構文は受動態にしたときに、原形不定詞ではなくto不定詞を使うなどいくつかの注意点があります。

「help」の後に続く原形不定詞は日常的に使われますがくだけた表現で正式なものではないので使用する際は気をつけましょう。

助動詞の後に置かれる動詞の原形も原形不定詞の用法の1つです。

よく使われる重要な慣用句にも原形不定詞を使ったものがありますので覚えておくようにしましょう。

まとめ

今回は不定詞の用法の総まとめということで解説をしてきましたが、非常に長い記事となってしまいました。
お読みいただいた方は長らくお付き合いありがとうございました。

不定詞の用法を覚えることは英語学習でも重要度の高いものとなります。
不定詞の文法を難しいと感じてしまう学習者も多いようですが、用法が多く難解な構文も多いのでそれは仕方ないことでしょう。
理解するのが難しく感じてしまったとしても、誰もが通る道だと割り切って少しずつでも不定詞の構文になれていくようにしましょう。

不定詞の文法を一通り学習した後は、多読をおすすめします
不定詞は便利なので実際の文章中でも様々な形で頻繁に仕様されています。
例えそれぞれの用法を完璧に把握していなくても、たくさんの英文に触れることで徐々に使い方を身につけることができます。

そして今なら不定詞を学習する前よりも英文の理解力が向上していることを実感できるはずです。

各用法ごとに分割して解説した記事もありますので宜しければご参照ください。

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