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英文法

【英語の不定詞を徹底解説-2】不定詞の用法上級編と特殊な使い方

2016/10/18

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不定詞には名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法と呼ばれる基本的な3用法があります。

しかし、不定詞は様々な構文で便利に使える反面、用法として複雑になってしまう場合も多く、前述の3用法のどれに属するのか判断が難しい場合もあります。

また、分離不定詞や代不定詞と呼ばれる少し特殊な形で使われる用法もあります。

今回は不定詞解説の第2段階として、第1段階で解説した不定詞の3用法より少し複雑な用法、慣用句として覚えるべき表現、特殊な用法などを解説します。

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補語になる不定詞と注意点

補語の役割と不定詞

補語になる不定詞は基本3用法の名詞的用法、形容詞的用法でも簡単に解説しましたが、ここではもう少し掘り下げて解説します。

文章中で使用される補語は「主格補語」と呼ばれる第2文型(S+V+C)、「目的格補語」と呼ばれる第5文(S+V+O+C)の文章での用法があります。
いずれの場合も補語には「名詞に相当する語句」、「形容詞に相当する語句」のどちらかが入ります。

つまり補語(C)の部分には名詞か形容詞もしくはそれと同じ働きをする語句が入るということです。
そこで名詞や形容詞に相当する働きをする不定詞も補語になることができるのです。

文法用語としては特にこの用法を不定詞の補語的用法ということもあります。

補語の文章中での働き

補語には対象となる語句の意味を補ったり、状態を説明したり、主語と動詞の関係を形成したりする働きがあります。
主格補語は文章の主語を、目的格補語は目的語を対象とします。

この補語の部分には名詞的用法、形容詞的用法の不定詞を使用することができます。

主格補語

My father's work is to run a cafe.
父の仕事はカフェの経営です。

Your position is to be envied.
君の立場は羨ましい。

目的格主語

I want you to help me for a minute.
ちょっとだけ手伝ってほしいんだ。

不定詞が主格補語になっている上記の例文は1つ目が「~すること」という意味の名詞的用法、2つ目が「~な」という意味の形容詞的用法です。

実際の会話でもよく使われる「~してほしい」という表現は目的格主語に不定詞を置く用法の1つです。

目的格主語の第5文型の場合には補語として名詞的用法の不定詞が置かれることは稀で、ほとんど見かけることはありません。

補語的用法の注意点

補語は名詞か形容詞に相当する語句で不定詞の名詞的用法と形容詞的用法がそれにあたると述べましたが、実際の文章ではその不定詞が明確にどの用法で使用されているか判然としないこともあります。

そのようなときは現実の文章や会話の中では補語が名詞なのか形容詞なのかを突き詰めて考えるよりも、英語の文型や述部で使われている動詞などから内容を理解していくようにしましょう

特に補語が不定詞の場合は、用法にこだわっていると余計に文章が難解に感じられて文章全体の意味を理解することを妨げてしまうこともあります。

ネイティブの人達でさえ1つ1つの語句の用法を突き詰めて理解しながら文章を読んだり会話する人はいませんから、特殊な状況でない限り用法を明確に定義する必要はないと言えます。

完了不定詞

不定詞には述語動詞の時制よりも前の出来事や過去の意思を表す際に「to + have + 過去分詞」の形で使用する「完了不定詞」と呼ばれる用法もあります。

ここではまず完了不定詞を理解するために「述語動詞」について簡単に理解しておきましょう。

述語動詞とは

英文には主部と述部と呼ばれる文章の大きな区切りがあります。主部は文章全体の主語が置かれる部分で述部はその主部に対する述語が置かれる部分です。
この述部に置かれている文章全体について述べた主となる動詞を述語動詞と呼びます。

過去の事柄を表す完了不定詞

この過去の時制を表す完了不定詞の用法と頻繁にセットとして使われる述語動詞に「seem」などがあります。

完了不定詞とよくセットで使われる動詞

  • seem
  • appear
  • be found
  • be said
  • be believed
  • be considered
  • be discovered

述語動詞が現在形のとき完了不定詞は過去もしくは現在完了の時制を表し、述語動詞が過去形であれば過去完了の時制を表します。

He seems to have been asleep.
彼は寝ていたようだ。

He is considered to have been a genius.
彼は天才であったと考えられている。

He is believed to have been killed in the war.
彼は戦死したと思われている。

完了不定詞を使ったこのパターンの文章は「It 動詞 that ~」を使った文章で言い換えることができます。

彼は寝ていたようだ。

He seems to have been asleep.
It seems that he has been asleep.

彼は戦死したと思われている。

He is believed to have been killed in the war.
It is believed that he was killed in the war.

過去に実現しなかった意思を表す

完了不定詞を使って過去に望んでいたり、意図していた事柄が実際には実現しなかったという表現をすることができます。

ここでの注意点として完了不定詞を使ったこの表現は必ず実現していない事柄を表すため、単純にその時にそう願って(意図して)いてそれが実現した場合には述語動詞が過去時制になるのみで、不定詞は完了不定詞にはなりません。

例を見てみましょう。

I want to go shopping.
私は買い物に行きたい。

話し手の今の願望を表す現在形の文章です。
これを昨日の出来事にした場合は述語動詞(want)が過去形になります。

I wanted to go shopping yesterday.
昨日、私は買い物に行きたかった。

このとき、話し手である「私(I)」はその後実際に買い物に行ったのか行けなかったのかは不明です。

単純に「買い物に行きたい」という願望を持っていたことが分かるだけで、それが達成されたのか、悪天候で断念したのか、など実際のところは言及されていません。

そこで「過去形 + 完了不定詞」を使用すると、「~したかったけれど、実現されなかった」という表現をすることができます。

I wanted to have gone shopping yesterday.
私は買い物に行きたかった。(でも行けなかった)

このように「過去形 + 完了不定詞」を使用することで、ただ意図していただけではなく「実現されなかった」というニュアンスを含ませることができます。

過去の願望や意図を表す不定詞にもよくセットで使われる述語動詞があります。

  • want
  • intend
  • mean
  • hope
  • wish

単純に過去の出来事なのか、実現されなかったのか、という違いに注意して不定詞と完了不定詞を使い分けましょう

疑問詞と不定詞の組み合わせ

疑問詞と不定詞が組み合わされ「疑問詞 + to + 動詞の原形」の形をとることで名詞に相当する句を形成します。

組み合わされる疑問詞に「~するか/~すべきか」というニュアンスを付加して次のような意味になります。

  • what to do(何をするか/すべきか)
  • when to do(いつするか/すべきか)
  • where to do(どこでするか/すべきか)
  • which to do(どれをするか/すべきか)
  • how to do(どのようにするか/すべきか)
  • who to do it with(誰とするか/すべきか)

「who」と組み合わせる場合、実際には「who」は目的格の役割をしていますが「whom」が使用されることはありません。また他の疑問詞の場合と違って多くの場合、目的語や前置詞を伴う必要があります。

疑問詞の中でも唯一「why」とはよほど特殊な場合を除けば組み合わせることはありません。「why to ~」はことわざのような慣用句の中に稀に見られることがあります。

もちろん不定詞に使われる動詞は上記のような「do」以外にも様々な動詞を置くことができます。

  • what to say(何を言うべきか)
  • when to go there(いつそこに行くべきか)
  • How to solve the problem(問題をどう解決するか)
  • who to ask(誰に尋ねるべきか)

このような「疑問詞+不定詞」から成る名詞相当句を使って次のような文章を作ることができます。

I didn't know what to do.
何をしたらいいか分からなかった。

Please teach me how to operate this copier.
このコピー機の使い方を教えてください。

I'm hesitating over which to choose.
どちらを選ぶかをためらっている。

また「疑問詞+不定詞」は「should」を使用して言い換えることができます。

何を言うべきか

what to say
what I should say

いつそこに行くべきか

when to go there
when I should go there

独立不定詞

英文で不定詞が含まれている語句の塊を不定詞句といいます。

その不定詞句を文章から独立した状態で、つまり文章中の他の要素とは文法的に無関係に配置することで、その文章全体を修飾するという用法があります。

これを文法用語で「不定詞の独立的用法」と呼び、その不定詞は「独立不定詞」と呼ばれます。

文法的な解説としては難しく聞こえてしましますが、この不定詞の独立的用法は慣用句として身近に知られているものが多くあります。

  • to cut a long story short(手短に言えば)
  • to be honest(正直なところ)
  • to tell the truth(本当のところ)
  • to be sure(確かに・いかにも)
  • so to speak(言わば)
  • to begin with(そもそも、第一に)
  • needless to say(言うまでもなく)
  • to sum up(要するに)

また独立的用法の不定詞句は文章中でも先頭・文中・末尾と比較的自由に挿入することができるのも特徴で、特定のニュアンスや含みを文章に持たせるときに便利な用法です。

文頭に挿入

To be honest, I don't like him.
正直なところ、僕は彼のことが好きではない。

文中に挿入

I think he is, so to speak, a savior for the nation.
彼はその国民達にとっては、言わば、救世主だろう。

末尾に挿入

It started to rain, to make matters worse.
さらに悪いことに、雨まで降り出した。

このように独立不定詞のバリエーションを沢山知っておくことで表現が豊かになり、実際の会話で自分の気持をより適切に伝えることが可能になります。

不定詞以外にも独立した状態で文章全体を修飾する表現は非常に多くありますので状況に合わせて使えるように覚えておくと良いでしょう。

分離不定詞

不定詞は通常の場合「to」の直後に動詞の原形が置かれます。

しかし、文章の構成によって稀に「to」と動詞の原形との間に副詞が挿入されることがあります。

通常、連続して配置される「to」と動詞が挿入された副詞により分離されていることから、この用法を他と区別して「分離不定詞」と呼ぶことがあります。

この分離不定詞は、文章中の副詞がどの語句を修飾しているか曖昧で分かりにくい場合に使用され、特に程度や様態を表す副詞が含まれる場合に多く見られます。

次の文章を見てください。

He will agree to start the project immediately.

この文章の意味を把握しようしたときに1つ問題があります。

「すぐに・直ちに」という意味の副詞「immediately」をどの語句にかければよいのかはっきりしません。

上記の例文は次の2通りの意味に解釈することができてしまします。

1)彼はプロジェクトを開始することに直ちに同意するだろう。

2)彼は直ちにプロジェクトを開始することに同意するだろう。

1)の解釈では「immediately」が「agree」を修飾しており提案を持ちかけると「直ちに同意を得られる」という意味になります。

2)では「immediately」が「start」を修飾しており、「プロジェクトを直ぐに開始する」という意味になります。

似たような解釈に思われるかもしれませんが、よく考えてみると実際の意味はかなり違っています。

会議や契約などの重要な局面ではこのような違いが非常に重要な場合もあり、そういった際には分離不定詞を使って副詞が修飾する対象を明確にすることができます。

He will agree to immediately start the project.
彼は[直ちにプロジェクトを開始すること]に同意するだろう。

このように「to」と「start」の間に「immediately」を挿入することで修飾する対象が明確になります。

分離不定詞の文法的妥当性

副詞が修飾する対象を明確にすることができる分離不定詞は便利な用法です。

しかし、実はこれまでに英語話者の間で分離不定詞の文法的な妥当性について議論がなされてきました。

それは分離不定詞のような構文はが文法的に成立しないとする意見と、問題なく成立するという意見で対立があったからです。

結果的に現在では分離不定詞は日常的に使用されているのが現状で、英語圏では新聞などでもしばしば目にするごく一般的な用法とされています。

代不定詞

英文には連続する語句を省略する言い回しが多数存在しますが、「代不定詞」もその1つです。

「代不定詞」は不定詞の「to」以後の連続する箇所を省略する用法です。

具体的には次のような場合が考えられます。

I will help you if you want me to help you.
もし君が手伝ってほしいなら手伝うよ。

この例文では「help you」という部分が文章に2回繰り返して使用されています。

しかし、2回目の「help you」はわざわざ繰り返し明示的に表現しなくても内容は明白です。

このように決まりきった語句を繰り返すのが煩わしい場合などに「to」以下を省略して表現するのが代不定詞の用法です。

上記の例文で代不定詞を使用すると次のようになります。

I will help you if you want me to.

まとめ

今回は不定詞の用法として基本の3用法に分類しづらい用法や、特殊な形を取る用法を解説しました。

完了不定詞」は述語動詞よりも過去の事柄や実現しなかった過去の意思を表します。

疑問詞+不定詞」の組み合わせで「~するか/~すべきか」という「should」で言い換えられるニュアンスを表現します。

独立不定詞」は文章中で文頭・文中・文末など様々な位置に挿入して文章全体に豊かな表現を追加できます。

分離不定詞」はどの語句にかかっているか曖昧で分かりにくい副詞の修飾対象を明確にします。

代不定詞」は繰り返される語句を省略して文章を簡潔にします。

不定詞はその用法が非常に多く様々な形で文章中に表れることから、難解な文法の一つとされています。

しかし、文章中に出現する頻度も高いので避けては通れません。
基本をしっかり押さえた上で応用的な用法や特殊な用法も少しづつ覚えていきましょう。

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