「偶然」「たまたま」を表す英語表現|状況別ネイティブな英会話フレーズ
予定や予想もしなかったことが起きた時、日本語では「偶然」とか「たまたま」という言葉で表現をします。
昔の友達に街で「偶然」会ったとき、掃除をしていたら「たまたま」懐かしいアルバムを見つけたとき、英語ではどんな言葉で表現をするのでしょうか。
英語では状況によって「偶然」の表現の仕方が違いますので注意が必要です。
今回は状況別にネイティブが使う「偶然」「たまたま」を表すフレーズを見ていきましょう。
ばったり会ったときのフレーズ
まずは、誰かに偶然ばったり会ったときに使われる表現を紹介します。
run into ~ / bump into ~
会う約束をしていない人に「偶然」どこかでばったりというときには「run into」や「bump into」という言葉で表現をします。
「run into」「bump into」はどちらにも「~にぶつかる」「~に衝突する」という意味もあります。
I ran into my old friend at the shopping mall.
ショッピングモールで偶然昔の友達に会った。
I bumped into my husband when I was shopping.
買い物していた時、偶然夫に会った。
偶然の一致が起きたときのフレーズ
偶然何かが一致したときや、思いがけないことが置きたときには次のような表現がよく使われます。
what a coincidence
by coincidence
「偶然の一致」「同時に何かが起きること」という意味の名詞である「coincidence」を使った表現で、予期せぬ一致が起きた時に使われる表現です。
What a coincidence!
なんて偶然なんだ!
I have the same opinion as his by coincidence.
偶然にも彼と同じ意見だ。
I met her there by coincidence.
彼女にそこで偶然会った。
「What ~!」に続ける感嘆表現と「by coincidence」の形で「偶然に」という副詞句として使われる形が代表的な使われ方です。
「coincidence」は通常、不可算名詞として扱われるので「a」は付けませんが「What a coincidence」のように具体的な状況について述べる場合は可算名詞として扱われる場合があります。
このように辞書で不可算名詞と説明されている単語が可算名詞として扱われる現象はネイティブ同士の会話ではよくあります。
関連:名詞は全て可算にも不可算にもなる!?
3つ目の例文にように、ばったりどこかで誰かと会うということは「偶然」その人と同じ場所にいたということになるので、「coincidence」を使うことができます。
もちろん先ほど紹介した「run into」や「bump into」を使って表現しても構いません。
「偶然~した 偶然~だ」を表すフレーズ
「偶然」を表す一般的な表現に「happen」を使ったものもあります。
happen to ~
It happens that ~
「happen to」は「たまたま~した」、「It happens that」は「たまたま~だ」という意味で、色々な「偶然」を表すことができます。
「It happens that」は「it」を形式主語とする「it ~ that」構文の一種で、「that節の内容」がたまたま起こったという意味になります、¥。
He just happened to be at the scene of the accident.
彼はたまたまその事故現場に居合わせただけだ。
It just so happens that my birthday is the same date as my best friend's!
本当にたまたまなんだけど私と親友の誕生日が同じ日なの!
例文のように「just」や「so」を加えることで「偶然」への驚きや「偶然」であるという事実を強調することができます。
偶然何かを見つけたときのフレーズ
特に「何かを偶然発見した」という場合に使えるフレーズがあります。
come across ~
「come across ~」は「偶然~を見つける」という意味の表現です。
基本的には「物」を偶然見つけたときに使われるので知り合いにばったりというときにはあまりこの表現は使いません。
例外として、いわゆる有名人つまり自分は知っているが相手は自分を知らない人を町で見かけたというような場合や、企業やスポーツチームが「人材」を見つけたというような場合には、対象が人であってもこの「come across」という表現が使われます。
I came across a new bakery near my house yesterday.
昨日、偶然家のそばに新しいパン屋さんを見つけた。
I came across a wonderful place when I was strolling around.
ぶらぶら散歩をしていたら、偶然素晴らしい場所を見つけた。
状況の良し悪しに応じて使うフレーズ
最後に、良い偶然と悪い偶然それぞれの状況に応じて使い分ける表現を紹介します。
by chance
by accident
どちらも予期していなかった出来事を表す表現ですが、「by accident」は悪い出来事に、「by chance」はよい出来事に使われることが多いです。
I found her secret diary by accident.
彼女の秘密の日記を偶然見つけてしまった。
We could win the match by chance.
私たちはたまたまその試合に勝つことができた。
まとめ
ネイティブが使う「偶然」「たまたま」を表すフレーズを状況別に紹介しました。
偶然に人と遭遇した場合には「run into」や「bump into」を使います。
「what a coincidence」「by coincidence」は予期せぬ出来事や偶然の一致が起こったときに使われます。
「偶然~した」という意味では「happen to」、「偶然~だ」という意味では「It happens that」が使われます。
「物」を偶然見つけたときに使われる「come across ~」は一部の場合を除き「人」に対してはあまり使われません。
「by chance」と「by accident」も予期していなかった出来事を表す表現ですが、「by accident」は悪い出来事に、「by chance」はよい出来事に使われることが多いです。
状況に応じて異なる「偶然」「たまたま」という表現がありました。
しっかり覚えて使い分けができるようにしましょう。